実験設備
半導体結晶や界面の評価には,電子スピン共鳴測定(EPR)を用います.現在,下記のような測定設備が使用可能となっています.その他の評価法についても,多くの研究機関と連携することで適切に実行できるような環境を整えています.
- パルスEPR・パルスENDOR分光測定装置
- Bruker Bio-Spin社製
- Xバンド強誘電体/ENDORキャビティ
- 測定温度範囲4-300K
- 測定可能な試料サイズはcw-EPR装置とほぼ共通.
- cw法では難しい時間分解測定や,複雑な原子核分析同定に使用.
- 高感度cw-EPR分光測定装置
- Bruker Bio-Spin社製
- 自動角度掃引機能
- Super-Xキャビティ
- 測定温度範囲4-300K
- 測定試料サイズは4mm幅x20mm長まで.
- 半導体ウェハの欠陥評価に使用.
- 光誘起EPR実験装置(2006年追加)
- 自製(0.15mモノクロメータベース)
- 光エネルギースキャン範囲(2種類): 0.5-1.8eV,1.35-5.2eV
- エネルギー分解能: スリットにより可変
- 光源: 150Wキセノンランプ,100Wハロゲンランプ,UVランプ,高出力レーザーダイオード(1.2eV・1.5eV・1.8eV)
- 自動測定機構つき
- cw-EPR分光装置と組み合わせて,半導体結晶欠陥のエネルギー準位評価に使用.
- 電流検出EPR分光測定装置
- 自製
- Xバンド
- 測定温度範囲4-600K
- 200℃までのinsitu高温測定機能(2006年追加).
- 面積2mm角以下の電子デバイスを試料とする.小さい方がベター.今までの最小は微細Si-MOSFET 5個集合(論文[12]).
- 通常EPR法では測ることのできない微小電子デバイス中の欠陥の評価に使用.
- EPRシミュレーションソフトウェアEPR-NMR
- J.A.Weilグループ作製
- このソフトウェアは有料ですが,当部門のデータベースEPR in Semiconductorsにて,その機能を無料で体感することができます.